急性中耳炎について
急性中耳炎は主に幼児に多く見られる耳の感染症で、風邪のような上気道感染の後に発症することが一般的です。耳の構造について簡単に説明すると、耳は外耳、中耳、内耳の三部分から成り立っており、急性中耳炎は中耳部分で炎症が起こる病状です。
主な症状
- 耳の痛み
- 特に小児では、つばを飲む動作で痛みが増す。
- 発熱や耳だれ
- 聴覚に影響
- 耳の奥に膿がたまる
- 聞こえにくくなる
原因と病態
急性中耳炎は、通常、鼻やのどの炎症が耳管を通じて中耳に到達し、感染を引き起こします。風邪のウイルスや細菌が原因で、特に子供は耳管が短く直線的であるため、感染しやすい傾向にあります。
治療方法(薬物療法)
- 抗生物質
- 中耳炎を起こす細菌に対して、適切な抗生物質を内服または点耳する。
- 痛み止め
- 必要に応じて痛み止めの薬も処方されることがあります。
- 鼓膜穿刺
- 症状が重い場合や薬が効かない場合には、鼓膜を切開して膿を排出する手術が行われることもあります。
注意点
- 耳の保護
- 感染中はプールや頭部を水に浸す入浴は避けましょう。
- 治療の継続
- 完全に症状が解消するまで1〜2週間の治療が必要とされ、症状が改善したからと言って早期に治療を中断すると慢性中耳炎に移行するリスクがあります。
早期発見と治療の重要性
急性中耳炎は早期に適切な治療を行うことで完治が期待でき、お子様の健康を守るためにも、耳の痛みや聞こえに異常を感じた際は、迅速に耳鼻咽喉科を受診することが推奨されます。