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低い音が聞こえにくいと感じる場合、それは耳の病気である「急性低音障害型感音難聴」の可能性があります。
この疾患では、突然片方の耳が詰まったように感じ、特に低い音域の音が聞こえにくくなるのが特徴です。耳鳴りを伴うことも多く、メニエール病(めまいや急な低音難聴を何度も繰り返す内耳の病気)に移行する場合もあります。
症状の特徴:「低い音が聞こえにくい」を中心に
急性低音障害型感音難聴の症状は、その名の通り低い音が聞こえにくいことが最大の特徴です。
具体的には次のような症状が現れます。
- 低い音域の聴こえの低下
- 男性の低い声やエンジン音など、低音が以前より聞き取りにくくなります。
- 耳が詰まったような感じ
- 突然耳に膜が張ったようなこもり感や圧迫感を覚えます。
- 耳鳴り
- 低い音で「ゴー」という耳鳴りや、「ジー」という虫の羽音のような音が聞こえる場合があります。
- めまい(まれに)
- 基本的にはめまいを伴わないことが多いですが、人によっては軽いふらつきを感じることがあります。
これらの症状はある日突然あらわれるのが典型的です。症状の程度は日によって変動することもあり、良くなったり悪くなったりを繰り返すケースもあります。そのため、一時的によくなったからといって安心はできません。
考えられる原因:ストレスや疲労が誘因に
急性低音障害型感音難聴の明確な原因は解明されていません。しかし、内耳(耳の奥の蝸牛という部分)にリンパ液が過剰に溜まってむくみが生じる「内リンパ水腫」という状態が関与していると考えられています。また耳の細かい血管が血栓で閉塞して起こるとも言われています。
発症を誘発する要因としては、次のようなものが挙げられます。
- ストレス
- 精神的なストレスが続くと内耳の血流や神経の働きに影響し、発症の引き金になることがあります。
- 睡眠不足
- 慢性的な睡眠不足は体の回復力を低下させ、自律神経のバランスも崩れやすくなります。
- 過労(疲労の蓄積)
- 仕事や家事で疲れが溜まり、休息が不十分な状態が続くと発症しやすくなります。
- 風邪など体調不良
- 風邪をひいた後や体調が優れないときにも発症しやすいとされています。
以前は20~40代の比較的若い女性に多いと言われていましたが、最近では50~60代以上の中高年にも増えていることが報告されています。つまり、誰でもストレスや疲労などの条件が重なれば発症する可能性があるのです。
放置するとどうなる?悪化のリスク
「一時的なものだからそのうち治るだろう」と放置してしまうのは非常に危険です。
急性低音障害型感音難聴を適切に対処せず放置した場合、次のようなリスクがあります。
- 聴力の回復が困難になる
- 発症後、時間が経てば経つほど元の聴力に戻すことが難しくなります。発症から時間が経ち過ぎると治療しても聴力が十分に回復しないことがあるため、放置は禁物です。
- メニエール病への移行
- 内耳のリンパ液の問題が原因である点はメニエール病と共通しています。治療せずに自然に治ったように見えても、実は完全に治りきっていない場合があります。その状態で放置し症状を繰り返しメニエール病に移行、時には聴力が回復しなくなる例もあります。メニエール病になると激しいめまい発作を伴う場合もあり、日常生活への支障が一層大きくなります。
- 耳鳴りの固定化
- 耳鳴りが常に残り、治療でも消えなくなるケースもあります。一度慢性化した耳鳴りは改善が難しくなってしまいます。
このように、放置することで聴力へのダメージが蓄積し、最終的に取り返しがつかなくなる可能性があります。多少症状が良くなったように感じても油断せず、確実に治しきることが大切です。
日常生活での困りごと:会話や周囲の音への影響
急性低音障害型感音難聴になると、日常生活でいくつかの不便や支障が生じます。
例えば次のような場面で困りごとを感じることがあります。
- 会話が聞き取りにくい
- 特に男性の低い声や、周囲が騒がしい場所での会話では相手の言葉がこもって聞こえ、内容を聞き返す場面が増えることがあります。
- 周囲の音に気づきにくい
- エアコンや車のエンジンなどの生活環境音に気づきにくくなります。近くで起きている物音に反応できず、不安を覚えることもあるでしょう。
このように、「低い音が聞こえにくい」状態は生活の質(QOL)を低下させる恐れがあります。家族や職場でのコミュニケーションに支障が出たり、周囲の音を把握できずストレスを感じたりすることにつながりかねません。
早めの耳鼻科受診が重要
上述のように、急性低音障害型感音難聴は放置すると悪化しやすい疾患ですが、適切な処置と生活習慣の見直しによって改善も期待できます。そのため症状に気づいたらできるだけ早く耳鼻咽喉科(耳鼻科)を受診することが重要です。
