良性発作性頭位めまい症について

良性発作性頭位めまい症(BPPV)は、特定の頭の動きによって短時間のめまいが起こる病気です。この病気は、特に高齢の女性に多く見られますが、深刻な病気ではありません。こちらでは、病気の概要と今後の対処法について説明します。

病気について

■症状

ベッドに寝たり、起きたりする際に30秒から1分程度の回転性のめまいが起こります。首を後ろにそらしたり、後ろを振り向いたときにも浮動感が生じることがあります。

■特徴

難聴や耳鳴りを伴わず、めまいは吐き気や嘔吐を伴うことがありますが、他の神経症状は伴いません。

■対象

40~60代の女性に多く見られます。

今後の対処法と注意点

  • 原因の取り除き:めまいを誘発する原因(ストレス、過労、風邪など)の除去が必要です。
  • 治療方法
    • 平衡機能を改善するための薬物治療とリハビリを行います。
    • 積極的にめまい頭位をとることで、めまいに慣れ、症状を抑えることが可能です。
  • 治療の継続:発作が治まったからといって、自己判断で治療を中断しないでください。
  • 起床時の注意:ベッドから起きる際はゆっくりと起き、座った状態をしばらく維持してから立ち上がってください。
  • 再発率:1年で約30%、5年で約50%の再発率があります。基礎疾患がある場合は再発率が高くなり、治療が難しくなることがあります。

良性発作性頭位めまい症は、適切な治療と生活習慣の管理によって、症状をコントロールし、日常生活に大きな支障をきたすことなく過ごすことができます。めまいの症状に悩まされた場合は、専門医に相談し、適切な治療を受けることが大切です。