こんにちは、耳鼻咽喉科専門医の田中です。「鼻水が喉に落ちる」症状でお悩みの方に向けて、症状の原因や対処法について、ある患者さんとの会話を通じてご紹介いたします。
最近、鼻水が喉に流れ込む感じがして、すごく気持ち悪いんです。この原因なんですか？
たなか先生それは『後鼻漏』という症状ですね。鼻水が喉の奥に流れてくる状態を向きます。原因としては、風邪やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などがあります。 鼻の中に溜まった鼻水が、喉の方に流れ出てしまうんです。
なるほど。確かに、最近花粉症もあって…。
この喉の奥がずっと違和感がある状態です。
たなか先生透明な鼻水と頻繁なくしゃみが続く場合、アレルギー性鼻炎の可能性が高いですね。アレルゲンを避けることが重要です。例えば、花粉やハウスダストが原因となることが多いです。そのほか、喉に咳が出たり、咳が出たりすることもあります。これが続くと、喉に負担がかかります。後鼻漏があると、夜中に寝ているときも喉の粘膜を刺激して咳が出ることもあります。
そうなんです、夜中に咳き込むこともよくあります。どうすれば治りますか？
たなか先生治療法としては、薬物療法と鼻洗浄が一般的です。薬物療法では、抗ヒスタミン薬やステロイド点鼻薬、場合によっては吸入ステロイド薬を使って炎症を抑え、鼻水の量を減らします。また、直接鼻の中をきれいにする鼻洗浄も効果的ですよ。
薬や鼻洗浄以外に、普段の生活でできることはありますか？
たなか先生はい、生活習慣の改善も大切です。例えば、室内の湿度を気にすることや、アレルゲンを避けることが効果的です。特に花粉の時期は、外出後に衣服をはらう、着替えるなどの対策も大切です。
なるほど、家でもできることが結構ありますね。
ちなみに、鼻洗浄はどれくらいやればいいんですか？
たなか先生一般的には、1日2〜3回を目安に行って良いでしょう。 特に朝と寝る前に行うと効果的です。 また、鼻うがいに使う水は必ずぬるま湯で、塩分濃度を体液に近い0.9％にすることが大事です。
分かりました。気をつけてやってみます。
最後に、これって長引くと危ないですか？
たなか先生長引くと、慢性的に喉や鼻の粘膜に炎症が起きて、慢性副鼻腔炎や中耳炎につながることもあります。放っておかずに、適切な対策をとることが大切です。症状が改善しない場合は、もう一度相談してください。
分かりました。症状が改善しないときは耳鼻科に受診してみます。
たなか先生ありがとうございました。
以上が、「鼻水が喉に落ちる」という症状についての解説でした。後鼻漏は、風邪やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などが原因で、鼻水が喉に流れ込む症状です。喉の違和感、咳、痰が絡むことがあります。治療法には抗ヒスタミン薬やステロイド点鼻薬、吸入ステロイド薬、鼻洗浄があります。
生活習慣の改善として、湿度の調整やアレルゲンの回避などが勧められます。鼻洗浄は1日2–3回、ぬるま湯と適切な塩分濃度で行うとよいでしょう。何か不安なことがあれば、どうぞお気軽にご相談ください。
もしもの時の、対処方法に役立ちます！
