【耳鼻咽喉科専門医が解説】耳なりの原因と対策を徹底解説

今回は「耳なりって、どうにかなりませんか?」という質問に対して、ある患者さんとの会話を通じてご紹介します。原因や症状、対策について詳しくお話ししますので、ぜひご参考にしてください。

たなか先生、最近、耳鳴りがするんです。耳の奥で『キーン』という音がずっと聞こえて、集中できません。

たなか先生

耳鳴りは、実際には多くの人が一度は経験するものですが、継続的に続く場合は注意が必要です。 耳鳴りは難聴とともに現れることが多く、主に2種類に分類されます。患者さんにしか聞こえない『自覚的耳鳴』と、他の人にも聞こえる『他覚的耳鳴』です。

心配なのは、不規則に聞こえる音や脈に合わせた音です。

たなか先生

不規則な音は筋肉のけいれんが原因の場合があります。一方、脈に合わせた音は血管に問題がある可能性があり、脳梗塞や動脈腫瘍といった重大な病気が隠れていることもあります。気になる場合は、精密検査を勧めています。

どうやって耳鳴りの原因を調べるのですか?

たなか先生

問診でまず症状を詳しく聞きます。必要に応じて、MRIやMRAのような画像検査で脳や血管の状態を調べます。

なるほど、耳だけじゃなくて全身の健康状態も関係しているんですね。

たなか先生

はい、耳鳴りは高血圧や糖尿病、ストレス、睡眠不足など全身の健康とも密接に関係しているので、総合的に診断することが重要です。

治療法にはどんなものがありますか?

たなか先生

耳鳴りの治療は原因によって異なります。急性期では原因となる疾患の治療が優先されますが、慢性的な場合は、薬物療法や音響療法を行います。

音響療法って何ですか?

たなか先生

耳鳴りと似た音を聞いて、耳鳴りを気にしないように訓練します。他にもTRT療法という方法で、カウンセリングをしながら耳鳴りに順応する治療法もあります。

そういう治療法があるのですね。生活習慣で気をつけることはありますか?

たなか先生

はい。まずは、十分な睡眠をとり、ストレスを軽減することが大切です。また、肩こりが原因の場合もあるので、ストレッチや適度な運動を心がけてください。 カフェインやアルコールを控えるのもいいですよ。

わかりました!まずは検査を受けたいと思います。たなか先生、ありがとうございました。

以上が、「耳鳴り」の原因や対処法についての解説でした。 耳鳴りが起こる原因には、難聴やストレス、睡眠不足、肩こり、高血圧、糖尿病などが関係し、血管の異常や筋肉のけいれんが原因のこともあります。特に、慢性的に耳鳴りが続く場合や拍動性の音が聞こえる場合は、重大な疾患が隠れている可能性があるため注意が必要です。そのため、適切な治療を受けることや、睡眠をしっかり取る、ストレスを減らす、肩こりを改善するなどの生活習慣の見直しが効果的です。耳鳴りが気になる場合は、早めに医療機関で検査を受け、適切な対策を取ることをおすすめします。 耳の健康を守るためにも、耳鳴りや違和感がある方は、専門医にご相談ください。

もしもの時の、対処方法に役立ちます!

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