【耳鼻咽喉科専門医が解説】「息がしにくい」原因と対策

今回は「息がしにくい。どうにかなりませんか?」という質問に対して、ある患者さんとの会話を通じてご紹介します。原因や症状、対策について詳しくお話ししますので、ぜひご参考にしてください。

最近、息がしにくいと感じます。 運動をした後や、緊張する時は、特に強く感じます。これって何か病気でしょうか?

たなか先生

息がしにくい症状にはいろいろな原因があります。ノドや気管、肺などの呼吸器の病気だけでなく、心臓の問題や精神的な妨げが関係していることもあります。
いつから症状が強くなりましたか?

ここ数週間くらいです。 特にストレスが多い日や運動したあと、息苦しくなります。

たなか先生

その場合、精神的な課題や軽度の喘息の可能性も考えられます。ノドや気管の問題が原因の場合、息苦しさに加えて、声がかれる、むせる、またはノドに痛みを伴うことがあります。このような症状はありますか?

声がかれたり、強い痛みはありません。

たなか先生

わかりました。ノドの痛みや声がれがある場合、
急性喉頭蓋炎喉頭がんなどを疑います。

急性喉頭蓋炎喉頭がんってどんな病気ですか?

たなか先生

急性喉頭蓋炎は、喉頭蓋(こうとうがい)とその周囲が”細菌の感染で急激に”腫れて、空気の通り道が狭くなり、息苦しさを感じます。 食事がノドを通らないほどの痛みを感じる場合は、すぐに治療が必要です。
一方、喉頭がんはノドのがんで、初期段階では「声がれ」が主な症状として現れます。進行すると息苦しさも感じることがあります。

これって、どんな検査をするのですか?

たなか先生

通常、ノドの内視鏡検査を行います。直接ノドの状態を確認することで、炎症や腫瘍の有無がわかります。また、必要に応じてCT検査やMRI検査を行います。さらに、血液検査、感染症の可能性や炎症の度合いも確認します。

治療はどのように進めるのですか?

たなか先生

急性喉頭蓋炎はいきなり窒息する危険があるので、総合病院に緊急入院することが多いです。入院で抗生物質やステロイドの投与が行われます。重症の場合は、気管切開といって首から気管まで穴を開けて息の通り道を確保する手術をすることがあります。
喉頭がんは、がんの進行状態に合わせて放射線治療や手術、化学療法を選択していきます。

なるほど。でも、まだそこまでの症状はないでの大丈夫ですよね?

たなか先生

ただ、息がしにくいという症状が続く場合は放置せず、医療機関を受診するほうがいいかもしれません。 また、ストレスや緊張が関係している可能性があるので、リラックスする方法を試してみるのもよいでしょう。

そうなのですね!リラックス方も試しつつ、受診を検討してみます。
たなか先生、ありがとうございました。

以上が、「息がしにくい」症状の原因と対処法について解説しました。病気、精神的なストレスなどがあり、それぞれで異なる診断と対応が必要です。 特にノドの異常が疑われる場合、声がれやノドの強い痛みが見られると、耳に鼻咽喉科での診察が症状が軽い場合でも、ノドや呼吸器を保護するために、湿度を適宜、適切な水分補給を心がけることが重要です。 また、過度なノドの酷使やタバコなどの刺激物を避ける、鼻呼吸を意識することで、ノドへの負担を軽減できます。息苦しさが長くなる場合や悪化する場合は、早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることをおすすめします。息苦しさやノドの不調が気になる方は、ぜひ医師にご相談ください。

もしもの時の、対処方法に役立ちます!

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