日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定 専門医在籍施設

【耳鼻咽喉科専門医が解説】夏のエアコンによるノド乾燥

患者さん

夏、エアコンをつけていると、ノドがすぐ乾いて痛くなるんです。

田中先生

それはエアコンの仕組みが関係しています。冷房は空気を冷やす際に、水分を奪ってしまうんです。その結果、湿度が下がり、ノドの粘膜が乾燥して炎症を起こしやすくなります。

患者さん

特に寝ているときにノドがカラカラになるんですが…。

田中先生

それは口呼吸の影響ですね。鼻呼吸なら鼻毛や粘膜で加湿されますが、口呼吸だと乾いた空気が直接ノドに入るので乾燥が強まります。睡眠時無呼吸症候群や鼻づまりの方は特に口呼吸になりやすいです。

患者さん

そうなのですね、ちなみに湿度ってどのくらいがちょうどいいんでしょうか?

田中先生

理想は40〜70%です。40%未満では乾燥でノドや肌に不調が出やすく、逆に70%を超えるとカビやダニが繁殖しやすくなります。日本の厚生労働省も健康的な室内環境の基準としてこの範囲を推奨しています。

患者さん

では、湿度を保つにはどうしたらいいですか?

田中先生

加湿器を使うのが一番ですが、濡れタオルを部屋にかけたり、洗濯物を室内干しするのも効果的です。

患者さん

乾燥してしまったときはどうしたらいいですか?

田中先生

こまめな水分補給が大切です。あと市販ののど飴なども乾燥の軽減に役立ちます。

患者さん

寝ているときの乾燥を防ぐ方法はありますか?

田中先生

就寝前にコップ1杯の水を飲んでおくと効果的です。また枕元に濡れタオルを掛けたり、日中から鼻呼吸を意識する習慣づけも大切です。

患者さん

乾燥ぐらいなら放っておいても大丈夫ですか?

田中先生

乾燥だけなら軽く済むこともありますが、痛みが長引いたり、声がかすれる、咳が続くといった症状があるときは耳鼻咽喉科を受診してください。風邪やアレルギー、感染症が隠れている場合もあります。

患者さん

わかりました!ありがとうございます!

目次

まとめ

  • エアコン使用により空気が乾燥 → ノドの粘膜が炎症を起こしやすくなる
  • 口呼吸は乾燥を悪化させる(鼻呼吸で加湿が可能)
  • 適切な室内湿度は 40〜70%(厚労省基準)
  • 加湿器・濡れタオル・室内干しなどで湿度維持
  • 寝る前、水分補給で乾燥対策
  • 症状が長引く、声枯れや咳が続くときは耳鼻咽喉科を受診
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

目次