日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会認定 専門医在籍施設

春の花粉症シーズンに黄砂がもたらす影響は

目次
患者さん

田中先生、花粉症について教えてください。私、2月頃からくしゃみや鼻水が止まらなくて、毎年本当に困っています。

田中先生

花粉症は、スギやヒノキなどの花粉に対して体の免疫が過剰に反応して起こるアレルギー反応です。特にスギ花粉は2~3月頃、ヒノキ花粉は4~5月頃にピークを迎えます。目のかゆみやくしゃみ、鼻水・鼻づまりといった症状が代表的ですね。

患者さん

確かに毎年2月くらいに症状が始まって、5月くらいまで続くことが多いですね。最近、黄砂という言葉もよく聞くのですが、これはどんなものですか?

田中先生

黄砂は、中国大陸やモンゴルの乾燥地帯から舞い上がった細かい砂埃が偏西風に乗って日本まで飛来してくる現象です。主に3~5月に観測されることが多く、花粉症シーズンと重なる場合が多いんですよ。


患者さん

花粉だけでもつらいのに、黄砂が重なると何が変わるんでしょうか?

田中先生

花粉症で粘膜が敏感になっているところに黄砂の砂粒子が加わると、より強い刺激を受けやすいんです。黄砂に含まれる微細な粒子が花粉や大気汚染物質(PM2.5など)を運ぶこともあって、花粉症の症状が悪化すると考えられています。また、呼吸器系に負担がかかりやすく、咳やのどの痛み、目の充血が増す人もいます。

患者さん

確かに、ニュースでも黄砂がPM2.5などを一緒に連れてくると聞いたことがあります。気管支が弱い人は特に注意が必要なんですね。


患者さん

では、花粉と黄砂の両方に対しては、どんな対策をすればいいでしょうか?

田中先生

まず、外出時にはマスクと花粉症用メガネ、もしくはゴーグルを使用することをおすすめします。黄砂や花粉をできるだけ吸い込まないことが第一です。マスクは不織布タイプや、密着度が高いものを選びましょう。

患者さん

マスク以外には何か工夫できることはありますか?

田中先生

衣服は花粉や砂がつきにくい素材がいいですね。例えば、ウールよりもポリエステルなどのツルツルした表面のものが良いでしょう。また帰宅したら、服や髪についた花粉や黄砂を払い落としてから室内に入るのがポイントです。

患者さん

家の中でも何か気をつけたほうがいいですか?

田中先生

花粉や黄砂が飛散している時間帯(特に午前中や風の強い日)は、窓を開ける時間を短くしたり、空気清浄機を使ったりするといいですよ。また、加湿やこまめな掃除も大切です。部屋が乾燥すると粘膜も荒れやすく、花粉や黄砂の影響を受けやすくなります。

患者さん

やっぱり市販薬だけだと限界がありますか?

田中先生

症状が強い場合は、ぜひ医療機関を受診してください。抗ヒスタミン薬やステロイドの点鼻薬、点眼薬など、症状や体質に合わせて処方を行います。花粉症シーズンの初期から薬を使い始める“初期治療”も、症状を軽くするうえで効果的ですよ。


患者さん

黄砂の情報はどこでチェックすればいいんですか?

田中先生

気象庁のホームページや天気予報で、“黄砂情報”や“飛散予測”が発表されます。最近はスマートフォンの天気アプリでも確認できることが多いので、花粉情報と合わせてチェックして外出時間を調整すると良いでしょう。

患者さん

PM2.5も一緒に飛んでくると思うと、怖いですね。

田中先生

そうですね。PM2.5を含む微粒子が花粉に付着したり、黄砂と一緒に飛んでくると、より強い刺激を受ける可能性があります。ぜんそくや慢性気管支炎などがある方は特に注意が必要で、飛散予測が高い日は、マスクの着用や不要不急の外出を避けるなどの対策を講じましょう。

患者さん

やっぱり毎日の生活も大事ですよね。どんなことに気をつけたらいいでしょう?

田中先生

はい。ストレスや睡眠不足はアレルギー症状を悪化させる要因になりやすいんです。規則正しい生活リズムを心がけて、十分な睡眠をとり、バランスの良い食事をするだけでも免疫バランスは整いやすくなります。軽い運動もおすすめですよ。


  1. 花粉症と黄砂の時期が重なる春先(3~5月頃)は症状の悪化に注意
    • スギ・ヒノキ花粉のピークと、黄砂が飛来する時期がほぼ同時期。
  2. 黄砂の微粒子は花粉や大気汚染物質を運び、粘膜への刺激を強める可能性
    • 黄砂と花粉が重なることで症状が強まる人が多い。
  3. マスクやゴーグル、衣類選択など物理的防御が重要
    • 帰宅後は花粉や黄砂をしっかり払い落としてから室内へ。
  4. 室内環境の整備(適度な加湿・掃除・空気清浄機)で症状軽減が期待
    • 黄砂や花粉の多い時間帯の換気は最小限にする。
  5. 症状が強い場合は医療機関を受診し、適切な薬物療法を受ける
    • 抗ヒスタミン薬、点鼻薬・点眼薬などを個々の症状に合わせて使用。
  6. 黄砂情報・花粉情報をこまめにチェックし、外出を調整
    • 外出時はマスクや花粉症メガネを着用し、帰宅後は洗顔やうがいを徹底する。
  7. 規則正しい生活習慣で免疫バランスを整える
    • 十分な睡眠・バランスの良い食事・適度な運動がアレルギー体質の改善に寄与。
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